詩の彼方

うたをうたってます

泣かない子ども

私は泣かない子どもだった

泣くと辱められる

嘲笑される

私は泣かないと

ある時から決めて

泣かない子になった

降りかかる全ての理不尽を

ほぼ無表情でやり過ごした

泣く時は一人で

声を上げずに淡々と粛々と

涙を流した

時折そうする事が

メンタルヘルスによい事を

無意識に知っていた

生き残る為の知恵だった

 

私は泣く

今は泣く

大人になったある時から

私は泣かなった私の分まで

泣いた泣いた泣いた

いつまで泣けばいいのか

いつまで感じ直せばいいのか

途方に暮れるくらい彼方の道程

 

私は泣く

今も泣く

心の真ん中から

溢れる哀しみ悲しみ愛しみ

全てを私の胸は抱いて

私は困惑こそすれど

もう途方には暮れない

まだ在るの?

まだ泣くの?

誰のなの?

何のなの?

わからない

泣き止むまで

視ててあげる

泣き止むまで

抱いていてあげる

ずっと最後まで

共に在る

あなたと

一緒にいるよ

f:id:ayo_sasa:20230326092838j:image